こんにちは。
皆様明けましておめでとうございます(大遅刻)。 いやはや大変長らく間が空いてしまいまして、もし僕が数多の読者を有する有名ブロガーだったら孤独死を疑われている頃合でございましょうか。
大変遅ればせながら私めも年末にコロナのワクチンを打ちましてね、景気良く行こうっつーことで久しぶりにライブに行って参りましたよ。 the pullovers。ベースボーカルのCettiaさんとギターの佐々木理久さんの2人組の若手バンド。すごく感情的なライブで良かったですよ。最近は若いバンドを見る時、「頑張っておっきくなるんだぞ!!」って気持ちで見ちゃうんでダメですね、僕だってまだまだ若いんだから。
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いやー、ここ最近で一気に冷え込みましたね。(※執筆時点では2月です。)あ、話変わりましたよ。僕の住んでる所は五日連続で最低気温−10°なんて日が続いてます。三寒四温なんていう出鱈目な言葉は誤解を招くので、早く辞書から消した方がいいだろうと、真剣に思っています。
とはいっても僕の家は職場から徒歩五分なので、ほとんど職場と家にしかいないんですが。
通勤徒歩5分ってのは良いもんですが、如何せん音楽を聞く機会が減ってしようがない。三度の飯より音楽が好きな僕にとっては、なんとも微妙なロケーションなのです。
そんな僕が音楽を聴く貴重な時間のひとつ、それは休日の夜、スーパーに買い物に行って帰る間の40分。いつも家を出る時何を聞くか迷います。
流行りの音楽を追ってみるか、懐かしい曲を聞いてみるか。優柔不断なので結局シャッフルにしてみると、久しぶりにGRAPEVINEが流れてきました。
『ポートレート』自己解釈
あの目の前を通る長い道で
あの海が見えるんです
誰にも真似出来ないような、ボーカル田中さんの独特な歌い回し。日本語以外の言語にすら聞こえます。
この曲、僕がGRAPEVINEで一番好きな曲です。『ポートレート』というタイトルの通り、絵描きである主人公の視点で恋愛を歌った楽曲になっています。
以前にも言ったかも知れませんが、僕は文学的な歌詞がめちゃくちゃ好きなんです。文学的という形容が果たして剴切なものなのかは疑わしいですが。
なんというか、受け手の解釈によって考察が変わってくるような、解釈に遊びを持たせた表現にとても心躍るのです。
以下、僕なりの歌詞考察になります。
色を付けず 暮らしてる
使わなかった絵の具はずっと 心のどっか
窓を開けずに 過ごしても
そばにあった思い出はもう どこにもなくて
1番、2番のサビの歌詞になります。
こうしてみるとなんとなく感じ取れますが、絵の具=思い出(心を満たすもの) と置き換えて表現しているのではないか?
この営みってのは 誰に会いたいか
にわかに晴れ上がってみればわかる
1番Bメロ。この営み=絵を描く行為 と解釈するならば、絵を描く(色を付けずに)→誰に会いたいのかも分からずぼんやりと暮らしている という風に解釈することができます。
ハーモニカの醸す、レトロでリズミカルな進行。ぼんやりほわわ~んって空気感があります。恋の始まる前か終わった後か、アツアツの恋愛の真っ只中ではないのかもっていう読み取りはできるかもしれません。(※無理矢理)
Cメロ~ラスサビで
君に会えたら いや
もう一度会いたいって言えば 明るく
色を付けずに暮らしてく
君を描く絵の具はずっと ここにあった
いつか分かる事も知らず あっけなく
混ざり合うのさ
ほら 微妙になっていくのは
この絵が出来上がれば
見せてあげない
もう見せられない
ほうほう。色を付けずに暮らしてく、とあるのでこの時点ではまだ絵の具は手に入っていないんでしょうか。いつか分かる事も知らず、というフレーズからこの部分の語り手は主人公ではないことも分かります。所謂文学における神の視点と呼ばれるやつですな。
「もう一度会いたい」と思ったことでクリアになる、君を描く絵の具(君との思い出)はすぐ側にあった→おそらく、今まで、そして今現時点で感じているこのもやもやというのは「もう一度君に会いたい」という気持ちに自分自身気付けていないという事に対するモノなんでしょう。
そして最終フェーズ、「もう見せられない」というキーワード。この一言でおおかた察しの着く所もありますが、おそらく失恋後というシチュエーションなのでしょう。何故見せられないか、という理由については考察材料に欠けますが。。。
失恋したあと、なんだか色の無い様な日々を過ごしていた。この気持ちはなんなんだろう。それはすぐそこにあった、「もう一度会いたい」という気持ちが正体なのでした。
的なね。
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長々と僕のマスターベーションに付き合って頂きありがとうございます。こんな具合に歌詞から読み解く、国語の授業みたいなのが大好きなんです。
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anan webのインタビューで楽曲制作を主に担当している田中さんが仰られていたのですが、音楽の聞き方としては自分の方に音楽を引き寄せて色々な想像をして欲しい。何かを考えるヒントや議論のきっかけとして聴いてもらえればいい、と。
まさにこういうことだ!と思いました。もちろんGRAPEVINEだけに限らず全ての音楽に共通して言えることだと思いますが。
こうやって音楽とか小説の、一口には理解できないようなフレーズを自分なりに掘り下げてみたり、それを友達に熱弁してみたりするのめちゃくちゃ好きなんですよね。
最近はこういうポエティックなアーティストが減っていてとても悲しいです。とはいえGRAPEVINEも昨年新アルバムをリリースしている現役バリバリなのですが。マカロニえんぴつなんかがGRAPEVINEの系譜を辿っていますね。ちょっと現代風にリメイクされた感じ。
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さて。新年度も迎えたことですし今年の目標を決めたいのですが、目標の設定って実はとても難しいことなんじゃないかと僕は思うのです。高すぎても達成が難しくなってできなかった時に萎えるし、低すぎて簡単に達成できちゃったらそこで満足してしまって終わりそう。目標は高く持てなんていう前時代的な言説もありますが、絶妙な目標設定こそが肝心だと思います。
五月病真っ最中で(※執筆時点では五月です。)、まさしく色を付けず暮らしているそこのあなた、まずは一歩、扉を出てみましょう。案外絵の具は近くにあるかもしれません。
では。